なぜ、就学前の2歳で1000語を覚えるのか〜ITフル活用の就学前教育2.0/2歳(幼児)四字熟語1000語の詰め込み術

ITフル活用の就学前教育2.0/2歳児1000語の詰め込み術」は、現在2歳の(今秋3歳になる)息子に、半年で新規に「四字熟語1000語」を詰め込むという前代未聞の試み! この子育てサイト「コレ芝」では、その全記録を公開していきます。

さて、このプロジェクトがスタートして2ヶ月あまり。息子はこれまで、500語以上の四字熟語を覚え、関連する語句も爆発的に覚えることができました。
プロジェクトのゴールは「1000語」なのですが、この目標を立てたのは夫のタケ。プロジェクトをはじめた当初(2ヶ月前の2017年6月初旬)、この目標を聞いた私、アコの心の中は、少しモヤモヤしていました。

そんなに覚えても、使わないよね、
10語でも十分では?
と。

でも、2ヶ月経ったいま、その疑問はキレイに晴れました。

使うかどうか、が教える基準じゃない。
「言葉を知って嬉しい」という達成感を知ることが大切!
なのだと。

やってみて、幼児にとって四字熟語は簡単な言葉だし、
言葉にリミットをかけることは、親の教育放棄なのだと気づかされました。

(※「なぜ、四字熟語なのか」、「幼児にとって四字熟語の暗記が簡単な理由」はこちらをご覧ください)

語彙力が「学力の源」、アウトプットが正確に

語彙が少なくても日常には困らない!?

もちろん、「魚(さかな)」とさえ知っていれば、日常会話は通じます。けれど、「マイワシ」という言葉を知れば、水族館で見た群れと食卓にのぼる焼き魚が一緒だと気づく。「群れ」を知れば、弱肉強食や捕食の関係を知り、大量に獲れるからこそスーパーで安く買えることも知る。

つまり、言葉を知ることは、
「知識」を増やして
「知識」をつなげる
地道な作業であり、

逆に、言葉を知らないことは、
狭い社会に自分を留めてしまう
ことなのだと想像できます。

語彙が多ければ、インプットの量に差が出る!

教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生は、nikkei BP netに「語彙力は学力の源」と言っていますが、そうですよね。学校に通った時に、先生のいう言葉がちょっとしか聞き分けられないのと、全部知っている言葉なのでは、新しい知識を吸収するのに差が出るのも当然です。

語彙が多ければ、アウトプットが正確に!

一方、言語学者の金田一 秀穂(きんだいち・ひでほ)先生も、nikkei BP netに言葉を知っている方が正確に伝えられ、あらゆる場面で自信がつくと言います。

人が世の中のものを見て言葉にする場合、語彙はデジタルカメラの画素数と考えればいい。同じ風景を撮影する場合、200万画素よりも500万画素のデジカメの方が、より正確に、より美しく表現できます。語彙もそれと全く同じです。1万の語彙よりも3万の語彙を持っている方が、はるかに精密に、正確に言わんとすることを伝えられます。―語彙数はデジカメの画素数と一緒。多いほど正確に美しく伝わるより―

つまり、子どもの「引き出し」に多くの言葉が入っていれば、その引き出しはより大きくなるし、いつでも最適な言葉を取り出せるということと言えるでしょう。

四字熟語100語覚えたら、2歳の息子に「日本語」の型が身についた

プロジェクトを始めた当初は、「息子に負担ではないか」と不安でいっぱいだった私。けれど、息子が四字熟語を100語覚えたあたりから、その「負担をかけないという親心」が間違いだと気づきました。

それは、次々と、息子に変化が見えてきたからです。

言葉は、いろんな「音」の組み合わせと気づいた!

プロジェクトをはじめて1〜2週間経った頃(約50語)から、「言い換え遊び」が始まりました。
「乱離骨灰(らりこっぱい)のヘリコプター」
「乱離骨灰(らりこっぱい)のおっぱいぱい」
「らりおっぱい、いっぱい!」
というように、「ぱい」のつく言葉に言い換えたり、「こっぱい」、「おっぱい」、「いっぱい」が似ている(同じ規則性として「っぱい」をもつ)言葉だと気づきました。

文節がまとまりと気づき、助詞(〜の、〜が)の使い方が上手に

また、私たちは息子に四字熟語を伝える際、
「千両役者のマックイーン」
というように、対応する名詞を組み合わせて教えています。

そのため、「千両役者」と「マックイーン」を「の」でつなげているのだと気付いたようです。

そして、こうしたインプットを繰り返すうちに、
「解甲帰田(かいこうきでん)””新幹線」
「解甲帰田(かいこうきでん)””田舎に帰ろう」
と、うまく助詞を使い分けて言えるようになりました。

他の言葉を覚えられる

さらには、ふだんの日常会話では触れないような音」に触れていることで、どんどん新しい言葉を聞き分けたり、似ている言葉に気づくようになりました。
例えば、子どもが使う言葉に、「biz」という音はほとんどありませんが、
醇風美俗(じゅんぷうびぞく)のヒミコ(東京湾の観光船)」
と教えたことで、
「美辞麗句(びじれいく)」
という言葉を聞いてすぐに覚えることができました。

まとめ 就学前に大量の語句(1000語)を覚えると日本語の「型」ができる

1000語というと、親にとってはなかなかのハードルですが、子供にとってはたやすい言葉遊び。「もっともっと知りたい」に応えていくと、まだ試みの途中ではありますが、1000語は達成可能な目標。

むしろ、たくさん覚えたから、もっと聞き分けられる。聞き分けられるから覚えられる。という、いい循環が生まれました。これは、子どもにとって「勉強」ではない、「知的好奇心」を満たす遊びにほかならないからでしょう。
この好奇心を持続させるためにも、親としては「勝手な思い込み」で子どもにリミットを設けてはならない、と自戒しています。

⇒⇒⇒次の話は【幼児教育に順算×逆算型思考で取り組むメリットとは】です。

ITフル活用の就学前教育2.0/幼児(2歳児)1000語の詰め込み術 目次とプロローグ

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