一口とは何センチか〜親しい間柄ほど相手を外国人と思って喋ろう!〜
一口は何センチか問題
あ、おにぎり、いいね。一口ちょうだい!横取り40万円!
ある日のこと。午前中の予定が長引き、ようやく昼食にありつけたのは午後2時。
作る時間もないので、コンビニでおにぎりを買って事務所で頬張ろうとしていると……。
夫が横から手をにゅうっと伸ばしてきました。
「いいよ。どうぞ」
おにぎりを差し出すと……。
「ありがとう」
と、実に1/3も横取りするではないか!
「アァー!!」
私の(えー、それって取りすぎだよ。一口じゃないよ)という心の声が、
予想以上に大きな声として出てしまい、
夫は、ようやく(そんなにとってはいけない)ことに気づき、
とったご飯をさらに半分に割って戻したのです。
夫の一口は、およそ9センチ。
私の思う一口は、およそ5センチ。
この差は大きい!
何より、私はものすごくお腹が空いていて、
自分で全部食べきろうと思って買ったおにぎり。
空腹を満たすという役割を帯びた貴重なおにぎり。
それを、むんずと掴んでしまう夫の鈍い感性!
ほんと、オーマイガッ!です。
▶︎デジャブ!なことがありました。
2013/8/17「天ぷらの恨みは怖いのだ」を参照。
相手と自分の中の「定義」は違う
で、前段が長くなりましたが、
何が言いたいかというと、
同じ言葉でも、
自分の思う定義と
相手の思う定義はそれだけに違う。
特に、親しい間柄ほど、
定義を曖昧にしてしまったり、
婉曲的な言い方になってしまったりします。
そんな日々の会話の習慣が、
勝手な思い込みと期待に繋がり、
「片付けてくれると思ったのに……」
「優しい言葉をかけてくれると思ったのに……」
「いつものとこって行ったら、ここに決まってるじゃん……」
という勝手な絶望に変わってしまうのです。
言葉に対して謙虚になろう
一方、外国人としゃべるときはどうかというと、
「27日は、午後の2時に来てください。大江戸線大門駅のA2出口です。階段をのぼって外に出ます」
と具体的に伝えます。
「伝わらない」という前提があるから、
言葉に対して謙虚になっています。
ところが、夫や子どもに対しては、
「ここ、そこ、あそこ、これくらい」
と20年前のファジー家電のような「なんとなく」!
これでは、お互いに無駄な時間や質問、果てには「通じない」「わかってくれない」というイライラが多くなってしまいます。
ってことにならないように、
対話が大事!!
そして、
相手に伝わっているか確認するためにも、
正しく豊かな日本語が大切ってことです。
夫婦円満の秘訣は、愛情ももちろん、
まるで外国人に語りかけるように、
日本語を丁寧に話すこと。
これです!