4歳に「学びたい」と言わせる4つのスイッチ #23 幼児と外国人・帰国子女の日本語教育ラボ

「日本語ラボ」シリーズは、日本語教師であるアコが、日々の学習・実践した内容を振り返りながら、まとめています。日本語の学習者にも、読み物としてもお読みいただけるシリーズとして育てていきます。# 23 学習リテラシー編

「詰め込み」から「知識を自分で増やせる子」へ

新元号に変わり、私たち夫婦は、子育てへの思いを改めて確認しました。それは……。

自分で問いをたて、自分でレールを敷ける子にする

ということです。

というのも、

決まったルーティンをこなす仕事はどんどん消え、知識集約型の仕事が明らかに増えてきているのは、バリキャリでない、どちらかというと家庭人の私でも実感するところです(参考「平成の30年間で「消えた24の仕事・新たに生まれた25の仕事」」)。

そんな変化をちょっとでも感じた親として、我が子にできることは何だろう……。

それは、「知識を増やす力」を身につけさせることじゃないかと思うんです。

「知識」とは「語彙」

で、「知識」って何かと考えると、私たちは「語彙」だと思っています。世の中の出来事や変化は、全て文字や記号に置き換えられています。歴史のことも、自然のことも、音楽だって……。どの分野に進もうと、語彙は欠かせません。

当然のことながら、インターネットで瞬時に情報にアクセスできる時代ですから、「調べてやろう」と思えば、知識は得られます。

だから、知識を得ることは、とても簡単。

でも……。

「調べてやろう」

「知ってやろう」

と思えなければ、情報にアクセスできません。

息子の知りたい欲をかきたてる

では、いわゆる「学びの動機」ですね。知りたいとか、学びたいという気持ちをどうやって育てるか。

それは、「語彙依存症」にすることです。

私たちは、息子が2歳の時から四字熟語をインプットする取り組みを始めました。そこで以前、こんな記事を書きました。

就学前の幼児教育で大量の言葉を覚えるには、子どもの「好き」にキャッチコピーをつけよう〜ITフル活用の就学前教育2.0/2歳(幼児)四字熟語1000語の詰め込み術

脳が、「気持ちいい」と思える「フロー状態」にしてインプットすることで、どんどん覚えるってやつです。

フロー (英: Flow) とは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。

このフロー状態にするには、「不安」を取り除き、ちょっとの努力で到達できる目標を立てることが大事なんだそうです。それを私たちは常に意識し、息子の「知りたい欲」を掻き立てるようにしています。

「調べてやろう」「知ってやろう」と言わせる4つのスイッチ

具体的には、四字熟語の語彙を増やすという目標をたて、次の4つの方法で息子に「もっと知りたい」と言わせています。

もっと知りたい!

 

親が楽しむ

まず前提として、親が楽しむことです。夫婦で四字熟語しりとりをしたり、上の2語に続く下の2語を当てたりすることで、息子も自然と言葉遊びに参加します。この状態は、子どもにとってストレスや不安がない状態。フロー状態では、「不安」を取り除くことが何より大事です。なので、親が笑顔で、楽しむこと。これが成功の7割を占めると言っても過言ではありません。

7〜8割は知っていることを実感させる

そして、フロー状態の前提として、「退屈」であっても、「ストレス」であってもいけないそうです。なので、だいたいは知っているし、答えにアクセスできるけど、自分で「う〜ん、なんだっけ」と思い出す時間を設ける必要があります。で、7〜8割は知っていることを確認させ、新たに2割くらいを覚えるというバランスを大事にしています。

達成感を覚えさせる

最近、効果があったのは、勝負すること。パパが「あれ、なんだっけ?」とわからないふりをしたり、時々、息子に尋ねるようにすると、「パパより知っている」「教えてあげる」と勢いづいて口にしてくれます。

めちゃくちゃ褒める

最後は、これに尽きます。

褒める!!

いうまでもありませんね。褒められれば嬉しい、どんどんやります。小さい子も大人も自己肯定感を高めたいのは同じ。どんどん褒める。これの繰り返しです。

 

知りたいスイッチが入ったら加速度的に語彙が増える

こうして、気づくと、勝手に四字熟語で替え歌を作ったり、自分で発明したという四字熟語とその意味を考え出したり……。完全に、「知りたいスイッチ」が入りました。

いったん、「知るって気持ちい〜」を知った子は、どんどん知り続けると思っています。脳が、知識の快楽を覚えるからですね。その快楽を、親子で味わいたいと思っています。

そんな感じです!

廣升敦子(アコ)のプロフィール

▶︎詳しくはこちら

日本語教師、上級心理カウンセラー
宮城県出身、東京都在住。千葉大学で小中学校(英語)免許を取得後、教育専門紙の編集記者に。その後、フリーランスのリサーチャーとして、N=1のインタビューを続ける。我が子の成長や親の葛藤を綴ったブログ「コレ芝」でのエピソードは、中京テレビや日経MJ、朝日小学生新聞などで紹介。息子が2歳の時に始めた語句の詰め込み教育を通し、4ヶ月で800語の四字熟語を覚える。これに味をしめて、現在は日本語教師として外国人や児童に日本語を教えている。

 

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