心にシコリを抱えて生きていこう

息子、3歳8ヶ月、久々に成長記録を。

最近は、動物、植物、魚、虫に惚れ込み、週末ともなると動物園や水族館に通い詰めの私たちです。すでに、数百種類の動植物の名前を覚え、さらに哺乳類や爬虫類などの分類も理解しつつあります(これに至った経緯は、また後ほど)。

言うことは、小・中学生のようにいっちょまえですが、まだまだオムツが取れたばかりの3歳児。母親である私が、「ん、もうー」とため息を漏らすこともよくあります。

先日は、シャワーの水をじゃぶじゃぶ出して、笑い転げ……。パパが後からお風呂に入るから、「お風呂の栓を抜かないように」となんども言っても、栓を引っ張る……。

ママ「後でパパが入るから、栓を抜かないで」
息子「ワハハハ」
ママ「後でパパが入るから、栓を抜かないの!!」
息子「ワハハハ」
ママ「お水もお湯もタダじゃないの!!」
息子「ワハハハ」

いよいよ、言葉では通じない。
心に訴える時期に来たのだと、呼吸を整えました。
とりあえず、パジャマに着替えさせ、
ソファに座らせると、iPadを取り出しました。

ねえ、こうちゃんが流したお湯、排水口に流れてしまうね。もったいないね。こうちゃんは、いつも綺麗なお水が使えるね。

でも、汚い川の水を飲んでいる子供が、世界にはたくさんいるんだよ。

どんなに私が言葉を紡いでも、到底、辛い惨状を伝えることはできません。

子どもたちが茶色い川の水を飲む写真。
痩せた子どもたちが、手のひらに溜まるわずかな水を飲む写真。
それらは、息子の胸に大きなシコリを与えたようです。

フホ、フホ、ゲホゲホ、ウウウウうぇーん

ごめん。

けっして、息子が今の悲劇を産んだのではありません。
人が何百年、何十年もかけて、こうした弱者をうんできました。
私も、間接的でも「世界をアンバランスにすること」に加担してきたかもしれません。

そう思うと、私も胸の奥にしまっていた
「申し訳ない」という気持ちが大きく膨らんで来ました。

ママ「どんな気持ち?」
息子「悲しい」
ママ「悲しい気持ちになったことが大事だね」
息子「……うん」
ママ「びっくりさせてごめんね」
息子「いいの、これでいいの。悲しい気持ちになったのが大事なの」

いつの間にか、言外の気持ちも読んで言葉にできるようになっていたんだね。もしかすると、胸のシコリはこの先、どんどん大きくなるかもしれない。そのシコリをなんとか取ろうとして、勉強したり、あちこちに足を運んでいこうね。

その後、ものすごく愛おしくなって、息子を抱きしめ、
ちょびっと、お風呂のお湯を足しておきました。

(ちなみに、「ハッピーステップス」というNPOで、ウガンダやインドネシアの衛生環境改善に向けたプロジェクトを運営しています。ご興味のある方、ご覧ください)

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