字のない「オノマトペ絵日記」で国語力を育てるメリット #14幼児と外国人の日本語教育ラボ
「日本語ラボ」シリーズは、日本語教師の卵であるアコが、日々の学習した内容を振り返りながら、まとめています。日本語の学習者にも、読み物としてもお読みいただけるシリーズとして育てていきます。# 14 初級クラスの教室活動
「今日の報告」はワンパターンになりがち!
「今日、保育園で何して遊んだの?」
「お散歩してぇ、○○くんとダンゴムシ見つけたの」
「どんなダンゴムシだった?」
「おっきい」
毎日繰り返す親子の会話、
ザ・ワンパターン!!
正直、息子も飽き飽きして、
そそくさとiPadを持ってきて、
ママを……無視!!
たしかに、
「毎日、同じこと聞かれたら飽きるよなぁ」
それに、語彙の少ない人と語彙の多い大人が話すと、
どうしても、大人が誘導してしまう。
そんな思いを抱え、
あれこれ試行錯誤していたところ……。
ママと一緒に、折り紙に絵日記を描く
ある雨の日。
バッチグーな方法を見つけました。
その日は、午前中、外で遊んでいたのですが、
午後から雨が降り、家でお絵かきを始めました。
それまでは、ママが「ぶどう」やら「ぞう」を描いて、
息子は線を描くくらいだったのですが、
たまたま、息子が
「ママ、お空描いて」
というので、折り紙の上半分を
青く塗ったところ、
「草〜」
と息子が黄緑のクレヨンで
草をなぐり書きしはじめました。
「ああ、今日のことを振り返っているんだな」と思い、
①ピカピカに晴れて太陽が出てたね。
②雲がにゅーっと出てきて、
③ママとスイスイ自転車に乗ってお出かけしたけど、
④ザァザァ雨が降ってきちゃった
と描き足していきました。
すると、
息子「えぐろさん、描いてぇ」
というので、
その日に行った床屋「EGURO」を書き足して、
⑤「えぐろさんに、チョキチョキ切ってもらったね」
その日を順に思い出したようで、
息子「バーバパパ、描いてぇ」
図書館で読んだバーバパパを描き、
⑥「図書館でバーバパパを読んだよ。バーバパパは一家団欒。自由自在にふわふわ形を変えるよ」
と振り返りました。
途中までは、単なる記憶の呼び起こしだったのですが、
息子も夢中になってきたので、
マンガ調に話をしていくわけです。
すると、いわゆる「ザァザァ」とか「ピカピカ」という
擬音語・擬態語(オノマトペ)が出てくる。
まだ、文字を使って「日記」は書けませんが、
ママと一緒だったら、「絵」日記になる。
「オノマトペ絵日記」のメリット
このオノマトペ絵日記、やってみると効果がありそうです。
ひらがなが書けなくても、描ける
「ひらがな」や「カタカナ」が書けなくても、なぐり書きで線や円が描ければ、1歳や2歳の子供でも絵日記が描ける。
(なぜか、イチゴを手放さない……)
ママとのコミュニケーションをビジュアル化できる
コミュニケーションが口頭だけでなく、ビジュアル化することで、互いに何を話しているかを共有できる。以前、対話をビジュアル化する「グラフィックレコーディング」を勉強しましたが、親子の対話も、グラフィックにすることで理解を共有できますね。
オノマトペ(擬音語、擬態語)を増やせる
口頭だけではスルーしてしまうオノマトペも、何を表しているかを共有できる。例えば、太陽の光が放射する様子を描きながら、「ピカピカ」と言えば、何か光が放たれ、反射している状況をピカピカと言っていいんだなとわかります。
まとめ 「オノマトペ絵日記」で語彙を増やす
文字が書けないという時期に、どう日々を振り返って言語化するか。その解がなかなか見つからず、親がブログを書いて残すという方法をとっていました。
ですが、「文字」にこだわる必要はない。
絵で描きのこせば、文字が読めない子どもでも
一緒に見ながら共有できます。
なので、しばらくこのオノマトペ絵日記を続けて、
効果を測定していこうと思います。
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廣升敦子(アコ)のプロフィール
日本語教師、上級心理カウンセラー
宮城県出身、東京都在住。千葉大学で小中学校(英語)免許を取得後、教育専門紙の編集記者に。その後、フリーランスのリサーチャーとして、N=1のインタビューを続ける。我が子の成長や親の葛藤を綴ったブログ「コレ芝」でのエピソードは、中京テレビや日経MJ、朝日小学生新聞などで紹介。息子が2歳の時に始めた語句の詰め込み教育を通し、4ヶ月で800語の四字熟語を覚える。これに味をしめて、現在は日本語教師として外国人や児童に日本語を教えている。
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