ママが幸せを感じるシーンに共通する「共同体感覚」とは
ピン芸人ならぬ、ピンリサーチャー「アコ」による、子育てを観察、実験、科学する「アコラボ」です。
理想の母親像を目指すよりも、チームで子育てしよう
先日、「『理想の母親像』が自分をへこませてしまう」という記事を書きました。
↓ 前回のアンケートはこちら ↓
「優しくて」「家事ができる」母親像と、「イライラしてしまう」「家事もおろそか」である自分を比較してイヤになってしまう。それならば、「チームで育てましょう」という結論にたち、シルバー人材センターの「第三の母」に家事を手伝ってもらうことにしました。これによって、すごく自分の気持ちは落ち着きました。「あぁ、人を頼っていいんだ」って。
ママたちが「幸せを感じる」5つのシーン
で、今回、それとは別に、100名の子育て中ママにアンケートをとりました。それは、「あなたが現在、幸せを感じるときはどんなときですか」
このアンケートは、すべて自由記述式で回答いただいたのですが、ほぼ5つのシーンに集約することができました。
子どもとの抱っこ
「子どもが抱きついてきたとき」、「子どもが膝の上に乗ってきたとき」、「子どもがぎゅーっとしてくれるとき」……。スキンシップは、無条件に幸せです。私もこうちゃんを保育園に迎えにいって抱きしめる瞬間、すごく満たされる感覚になります。
子どもの成長
つづいて、「昨日できなかったことができた」、「子どもの成長を感じたとき」、「アルバムを見返して子どもの成長を実感したとき」という、子どもの成長。コレ芝でも、「こうちゃんが笑った」、「歩いた」、「しゃべった」という記録を振り返ると、そのときの喜びを思い出します。
子どもの笑顔
「子どもの笑顔を見ているとき」「子どもが楽しそうなとき」。人の喜んでいる姿を見て喜びを覚えるというのは、子どもに限ったことではないのでしょうが、こうちゃんが笑っていると、つられて自分も笑ってしまいます。
子どもの寝顔
「子どもの寝顔を見ているとき」、「子どもが寝静まった時間に子どものことを想うと幸せ」「横に寝ている娘をみたとき」……。こどもの寝顔は、笑顔と同様、ママを幸せにする力がありそうです。
夫や親がこどもと過ごす
意外に多かったのが、「主人が楽しそうにこどもと遊んでいる」「息子と祖父母が一緒に遊んでいる」「こどもを母に会わせること」など、夫や親がこどもと過ごすシーン。私も、この写真を見ると、幸せになります!なぜだろう?!
(ちなみに、これは6ヶ月頃の写真。1歳8ヶ月時点と同じ、西松屋の黄色いTシャツですが、とても気に入って、当時70サイズのものを95サイズに買い換えました)
幸せシーンに共通する「共同体感覚」って?!
これら5つのシーンが、なぜ幸せに感じるのだろう? そう思ったときに、「共同体感覚」という言葉がぴったりはまりました。私は、あまり心理学とか詳しくないのですが、アドラーという心理学者が提唱した考えです。
アドラーいわく、「人間の悩みはすべて人間関係にある」。人は共同体の中で自分の存在価値を感じ続けるために生きているのに、その人間の悩みはすべて人間関係にある。この相反する心理を持つ人間が幸福になるためには、「共同体感覚」を持つことが大切。
で、共同体感覚には「他者信頼」、「他者貢献」、「自己受容」があり、それぞれが相互に作用するのだそうです。この「共同体感覚」の対極にあるのが、「自分さえよければいい」という「私的理論」で、もっとも幸せ度の低い状態を「孤独」と指しています。
経済成長のために、労働力を切り売りしたり、人が都市部に集中してしまって、「共同体」といえる共同体がなくなりつつあります。そうしたなかで、「子どもから必要とされる」や「夫や祖父母が子どもと遊んでくれる」(=他者信頼)、「子どもの成長」(=他者貢献)などは、家族を共同体とするママにとって、自己受容を高めてくれる要素なのかもしれません。もちろん、子どもや家族に限ったことではなく、やっぱり「人を信頼して」「人に必要とされる」ことが幸せだとすると……。どんどん、「頼って」「頼られる」関係をつくることがよいのだろうと思います。
そういう意味では、「子育てをチーム・アコで子育てする」という方針は、間違ってなかった! それが、なかなかできず、苦手なことではあるのだけど。
(まだまだ書き足りないのですが、今回はこのへんで……)